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風街角

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2014年 01月 11日

冬日向(ふゆひなた)

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故里の里山を歩いた日のこと

武蔵野の低山は、冬の陽だまりが暖かくて、山茶花の花咲く野道です。
わたしにとって、山茶花の咲く道はふるさとの景色でもあります。
さざんか、さざんか、咲いた道 焚き火だ、焚き火だ、落ち葉焚き…
山茶花の小道に出逢うと、いつも、こんな童謡が頭をかすめます。
子どもの頃は、この歌のように、あちらこちらで落ち葉を焚く風景があったけれど
今は見かけなくなりました。落ち葉で焚いた焼き芋、おいしかったなぁ…(^^)










朝のうちは、さくさくと霜の降りた道
ハリギリの茶色の葉っぱにも粉砂糖のように霜の結晶が降りています。

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ダンコウバイの葉も黄色い色をほんの少し残して

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草の葉のザラメ模様

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山道を登って行くとススキの原がありました。暖かな冬の日に温もっています。

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ふわふわと陽に透けて、柔らかな小鳥の羽毛のようだと思いました。

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キラキラが綺麗!!
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微かな風にやさしく揺れながら、歌っているようでした。
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くるんと巻いた枯れた穂や葉のホルムに、美しいなぁと思ったのでした。
この谷戸は風も無くて暖かくて、冬日向…
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枯草の中で、冬菫を見つけました。タチツボスミレの帰り花です。
冬菫って、言葉があるのかどうか分かりませんが、いいなぁって思いました。


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そして、もう一つ、冬桜…やっぱり温もりを感じます。
水色の冬空に、溶け込むように、やさしい桜色です。

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ツルウメモドキの赤い実

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ピンクのマユミの実

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ムラサキシキブの薄紫の実

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ツリバナの実かしら、たくさん落ちている。

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ウツギの実殻、ウツギの色づく葉は、いつまでも色を残して枝先にとどまります。

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コナラの葉も残り火のようにいつまでも輝いています。
草も実も木々の葉もすべてが懐かしくなったりします。そして、暖かくて…

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頂上近くの雑木林は葉をみんな落として、青空が冬木立ちの中に降りて来ます。

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青空に山桜の古木が聳えていました。

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遠く奥武蔵の山並みが幾重にも連なっている景色、子どもの頃から何度も見ている景色です。

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夏椿の冬芽が、銀色に光ります。

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山村の懐かしい家屋にも冬日が照らします。



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山中の集落を抜ける道…かつては細々とした山道だったのでしょうね。


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山の仕事…剪定された枝が綺麗に積まれていました。


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山茶花の大きな樹に、満開の花が咲き競います。

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白い山茶花の花は、清楚です。

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遠くの山並みを見つめているみたい。

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薄紅色を滲ました一重の山茶花の花は、少女の髪を結んだリボンのようだと思っていました。


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訪れれば、すーっと幼い日々が戻ってくるような懐かしい山並みを眺めながら
冬日向が似合う故郷の里山を、やはりこれからもまた歩くと思います。
山茶花の咲く山道を辿って…

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さざんかの陽に溶け淡き旅心








by kazematikado | 2014-01-11 13:08 | 里山


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