風街角

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2014年 03月 16日

リバイバル 1

2001年に開設したわたしのホームページは、尾瀬のページでした。
のちに、里山の自然と奥多摩の山行を綴るページになりましたけれど始まりは尾瀬でした。

ホームページの尾瀬の写真を眺めているうちに、あの頃の懐かしい想いが蘇りました。
2001年から2005年までの4年間、年に1~3回の尾瀬行でしたけれど、尾瀬に魅せられ続けていました。

あの頃は、あの頃なりに一生懸命でした。そして、今は今なりに一生懸命です。
どの時代が良かったとかは言えませんけれど、その時なりに、なんとか頑張っている
そんな姿が自分らしいと思います。

一昔前の古い写真ですけれど、リバイバルで載せてみます。


尾瀬沼の長蔵小屋売店の裏手にある桟橋です。
季節ごとに、この桟橋に佇むのが大好きでした。あの頃は、この桟橋に立ち入ることも出来ました。
今は、大分朽ちかけてしまっていると誰かに聞いた記憶があります。ちょっと寂しいです。
沼明けの頃、初夏のさざ波、夏の夕暮れの夕涼み、晩秋の星月夜、月影の橋…なんて名付けた頃が思い出されて。


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                 桟橋



           桟橋に つながれた 小舟に乗って
           夏の陽射しまぶしい
           沼のほとりを 漕ぎだそう…

           水面を渡る そよ風に身を任せ
           木の葉のように浮かんでいよう…
                               
           光が遊ぶ緑の岸辺をめぐり                               
           このまま ずっと 日暮れまで
           夕映えに 抱かれるまで…
                      






初めて一人で訪れた8月の尾瀬で、午後3時過ぎに小屋の少し手前で夕立に逢いました。
小屋に駆け込んで荷物を下ろしていたら、急に雨が上がりました。
何となくすべてが赤みを帯びて見える不思議な色合いの景色に、何かを予感した気がして
慌ててカメラを持って飛び出すと、燧ケ岳の肩からアヤメ平にかけて2重の大きな大きな虹が架かっていました。      
初めて購入したEOSKissの銀塩、まだカメラの操作方法もままならない初心者でした。
どうやっても、この大きな虹の全てを捉えることは出来ませんでしたが、無我夢中で
カメラを構えたこと、一生懸命だったあの頃、忘れられません。



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                虹の架け橋


             夕立ちの去った 夏空に
             大きな 虹が架かった

             少女の頃 あの虹の向こうに
             行ってみたかった・・・

             未だ見ぬ 遠い知らない街へ
             想いは焦がれた

             燧の肩から アヤメ平へ
             今は ただ・・・

             あの日の虹に
             もう一度 巡り逢いたい





尾瀬ヶ原に点在する大小様々の池塘群、その中でも大きな上田代にある池塘には、
木道がすぐそばを通っている所があります。人通りも少なくてひっそりとした8月半ばの午後。
若い二人が池塘を覗き込んでいて、その二人の姿が空と一緒に凪いだ水面に映り込みました。
雄大な燧ケ岳と大らかな尾瀬ヶ原に包まれているような気がして微笑ましかったです。



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               帰れない夏



            二人して 夏草のしげる湿原を
            旅してきたね・・・

            二人して 小川を渡り
            澄んだ水面をのぞきこんだね・・・

            二人して さざ波寄せる
            池塘の上を飛ぶ 赤とんぼを
            眺めていたね・・・

            青空と木道がどこまでも続いていた
            懐かしい夏・・・

            戻れないから 恋しくて
            帰れないから 愛しい

            輝いていた あの夏の日・・・




尾瀬ヶ原にはいくつもの道標があります。時には野鳥が囀っていたりします。
朝靄が晴れてくると、しっとりと露を含んだ晩夏の花たちに囲まれて少し斜めに佇んでいる
竜宮十字路の道標がありました。なんとなく、わたしをいざなってくれる、そんな気がしました。


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            道標(みちしるべ)


           ひとり 木道を辿れば           
           舞い降り さえずる鳥たちが
           私の小さな道づれになる

           風にのり のんびり飛んでるトンボたち
           懐かしい過ぎ去った日々の友のよう
           朝露うけて目を覚ます
           色とりどりの花たちは
           わたしのこころの調べです

           夏草かおる湿原を行き
           ひとり木道を辿れば…
           わたしを彼方へと誘う

           小さな小さな道しるべたち






尾瀬ヶ原を流れるいくつもの川は、とても穏やかで、とても清らかです。
特に美しい緑の中を流れる、青い空を映した夏の川が大好きでした。
澄みきった流れを眺めていると、こころの中が洗われていくような気がしたのでした。


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                                          静夏

                
          きれいな流れに 両手をひたそう・・・
          私の両手は 汚れてないか

          澄んだ流れに 瞳をひたそう・・・
          私の瞳は くもってないか

          清らかな流れに 心をひたそう・・・
          私の心は 失してないか

          本当に 大切なものを
          忘れてしまった 私なら・・・

          川床の砂になって
          流れの底に 沈んでしまおう・・・






初めて長蔵小屋に泊まった朝、まるで鏡のように澄んだ湖面に青い燧ケ岳が映り込んでいました。
立派なカメラを並べる人たちの片隅で、ああ、なんて美しい朝、初めて見る逆さ燧だと思いました。
やがて靄が立ち込めて幻想的な雰囲気の中、鳥たちのさえずりが聞こえてきたのです。
尾瀬のすべての生命が目覚めていくような気がしました。そして、わたしの中の生命も…



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                          青い瞬間(とき)  



            夜が明けて 目覚めるように 
            今 青い瞬間が目覚めて行く
            水面を漂う霧の彼方に
            目の醒めるような青い燧ケ岳・・・
            しっとりと朝露をまとい
            花も 鳥も 木々たちも
            青い瞬間の中で目覚めて行く・・・                                    
                                  

                        
                                    

                                             
                         



この夏の朝も美しい朝でした。まだ暗いうちから沼畔で日の出を待ちました。
燃えるような朝焼けも感動したけれど、わたしは水面の上をたゆたう朝霧が好きでした。
水草に覆われた入り江と、彼方の三本落葉松とヤナギランの丘、水面に映った夏空、
今この瞬間に身を置いていることが嬉しくて
この時ふと、微かに流れ来る風に大好きな夏の匂いを感じたのでした。



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                          緑の岸辺



              朝霧立ち込める・・・
              夏の朝が 好き

              青空を映しこんだ・・・
              緑の岸辺が 好き

              やがて 沼から吹いてくる・・・
              夏の匂いをのせた
              そよ風が 好き





夏休みの娘たちを連れて、見晴らしに泊まり早朝から燧ケ岳を越えて尾瀬沼にもう一泊
燧ケ岳初登頂を果たした初めての二泊三日の山旅でした。
最終日、釜っ堀湿原から振り返る尾瀬沼と燧ケ岳は夏そのものでとても眩しく思えました。
尾瀬沼を渡って来た夏草の匂いを載せた風に見送られ、終わって行く山旅がとても名残惜しかったのでした。



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           尾瀬を去る日



         振り返れば 夏草輝き・・・
         青い 燧が 佇む

         沼まで続く湿原を吹きぬけていく
         風が ささやいている

         さようなら・・・

         まぶしい夏の
         短い 日々よ





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by kazematikado | 2014-03-16 08:17 | 山と森 | Comments(4)
Commented by はなはな at 2014-03-18 12:17 x
どれも素敵な写真で、うっとり見とれてました^ ^
自然は、本当に、癒しですね。。

3月から、お仕事も始まり、にわかに忙しい日々を送ってますが、、週末が、くるのも楽しみで。必ず一日は、ブランとドライブに出かけてます。。

何を見ても、辛かったあの時、、今こうして過ごせているのも、皆さんのおかげです。ジョンも安心してくれてるかな〜(u_u)

ハナネコノメのお写真、楽しみにしてます。
Commented by sizuku at 2014-03-18 20:56 x
はなはなちゃん、こんばんは(*^_^*)
2月、3月は何かと忙しくて、みなさんの所に伺えずにおりました。
はなはなちゃんも、ブランちゃんを迎え、とても元気になられて本当に良かったです。
ジョン君との別れはとても辛かったことでしょうけれど、甲斐甲斐しい介護の日々、ジョン君と過ごした別れに向かう日々は、かけがえのない物だったのではと思います。
時と共に宝物となるよね。きっと、ジョン君もはなはなちゃんが元気になってくれて喜んでいるでしょう。

はなはなちゃんも、お仕事始めたんですね。わたしも、また始めたいと思っているんです。
今、就活中(笑) はなはなちゃんと違って、年齢がね~^^;
Commented by てばまる at 2014-03-19 09:38 x
昔の写真を見ているとふつふつと尾瀬への思いも蘇ってきますよね。
写真に写るほとんどの建物や木道風景は今は変わってしまってるかもしれませんが想い出だけは変わらないのでしょう。

ちなみにこの桟橋、すっかり朽ちてしまって半分無くなりました。新たに作るにはいろいろ面倒な許可が必要らしいので、壊れる一方です。というか船を使うのは原則禁止なので建築申請も出来ないのでしょう。
写真を撮るにもいい場所なんですげとね~
Commented by kazematikado at 2014-03-20 00:05
てばまるさん、拙い写真のリバイバルですが、見てくださってありがとうございます。
あの頃、てばまるさんともお知り合いになりましたよね。
尾瀬病患者だなんて言葉も作ったりして、今頃は、みんな尾瀬に行きたくて、行きたくてうずうずしていましたよね。
今考えると、切ないくらい尾瀬想いでした。
随分と時が流れて、木道や橋や、建物など、人の造った物は変わったのでしょうね。
だけど、きっと尾瀬の風景だけは変わらなくあるのだろうと思います。

あの桟橋は、やはり朽ちてしまったのですね。もう、想い出の中だけの桟橋なんですね。


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