2014年 09月 14日
鳶色の瞳に誘惑のかげり 金木犀の咲く道を 銀色の翼の馬で駆けてく 20世紀のジャンヌ・ダークよ 君の瞳は10000ボルト 地上に降りた最後の天使 眩しすぎる朝に出逢った時の そんな心のときめきを 知らぬまにふりまき消えていった 季節はずれのミストレル 君の瞳は10000ボルト 地上に降りた最後の天使 アリスの谷村さん作詞、堀内さん作曲のこの曲を金木犀の咲く頃になると思い出します。 わたしの家の近くの街路樹は、とっても大きな金木犀の並木道なんです。 秋めいてきたある日、突然ふわっと、どこからともなく漂う甘い芳香に包まれた時、 ああ、秋なんだなぁと思います。そして、この歌を口ずさんでしまいます。 特に2番の歌詞、もう、金木犀の香りに気づいた時の気持ちそのもので素晴らしいと思ってしまいます。 ミストレルって、フランス南西部地方の言葉で、特有の強い西風のことを呼ぶのだそうです。 ミストレルはふつう冬から春に吹く季節風だそうですが、どの季節にも発生し時速90Kにもなると言います。 そう言う言葉を知っている谷村さんって素敵な方だと思います。 そして、金木犀にはもう一つ思い出が… 子どもの頃、実家の庭には金木犀の樹があって、秋になるとこんもりと茂った緑の葉影に たくさんの小さなオレンジ色の花を付けました。 わたしは、この匂いが大好きでしたし、地面いっぱいに散り敷いたオレンジ色のちいさな花を綺麗だなぁと思ったものでした。 ある朝、母にせがんで、この花を学校に持っていきたいと言った事がありました。 多分、小学3年生か4年生ぐらいだったと思います。 母は、この花は、持って行ってもすぐ落ちてしまうから切り花には向かないと言いましたが それでも持っていきたいと言うわたしに、何本も切って大きな包装紙に、そっとくるんで、 上に向けて持っていくようにと言って持たせてくれました。 学校に着くと母が言った通り、花は随分零れ落ちてしまっていました。 わたしは、母の言葉は正しかったと幼心に刻んだのでした。 そして頭ごなしにダメとは言わずに持たせてくれた母の心の大きさを思ったのでした。 ほんの小さな出来事なのに、金木犀が咲くと毎年思い出すのが不思議です。 真っ白な割烹着をかけた母の姿や、その時の母の穏やかな優しい顔まで思い出すのです。 大らかな愛って大切なんだとしみじみと思います。わたしには、この大らかさが足りないなぁと いまさらですが毎年、反省しています。そして決まって、もう一度母に逢いたくなるのです。 9月生まれのわたし、わたしが生まれた日にも金木犀は咲いていたのでしょうか? 生前、母に聞いておけば良かったなぁと思います。大変な難産で、命の危険もあった中、 わたしをこの世に産んでくれた母にもう一度、感謝の言葉を伝えたかったです。 金木犀よりも清楚で奥ゆかしい銀木犀が今年も咲き出しました。
by kazematikado
| 2014-09-14 00:55
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