風街角

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2014年 09月 27日

ハクサンコザクラ咲く会津駒ケ岳へ その2

「駒の姉さまに逢いたくて、また、登って来たのよ!」と、わたし。
『しずくねーさん、いらっしゃい!ハクサンコザクラも待っていたよ。』
と、手を取って迎えてくれた駒の姉さま。
この駒の小屋には、美しい会津駒ケ岳の自然と、管理人の三橋さん夫妻の人柄を慕ってたくさんの常連さんが訪れます。
常連さんたちの事を、通称"駒中"(駒中毒)とも呼びます(笑)
そして、駒中さんたちは、若いお二人の事を親しみを込めて、駒の兄さま、駒の姉さまと呼びます。

わたしは、たった2回、駒の小屋を訪れただけの旅人、けして常連さんではないけれど、
こうして覚えていてくれて、常連さんたちと変わりなく心からの笑顔で暖かく迎えてくださる。
お二人は、そんな素敵な山人です。
荷物を置かせてもらうために小屋の中に入ると、隅々まで綺麗に掃除された磨きこまれた床の上から、
駒の小屋オリジナルの愛らしいパペットたちが見上げていました。



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まだ、午後3時前、わたしたちは会津駒ケ岳に登ることにしました。
『今、池の周りはハクサンコザクラが奇麗よ。あの残雪の辺りが一番かな。稜線は咲き始めたばかりだと思うわ。
行ってらっしゃい♪』と、姉さまが見送ってくれました。


大池の周りにはハクサンチドリも咲いています。

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モミジカラマツも綺麗です。


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ネバリノギランも、緑色の蕾をたくさん付けてました。



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コイワカガミも、とっても優しい色合いの花を綺麗に咲かせていてくれました。




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まだ消え残る残雪の滴り、この滴りが、さまざまな命を育むのですね。


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そしてそのそばには、芽生えたばかりのハクサンコザクラが蕾を膨らめていました。



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う~ん!!蕾も愛らしい!!♡



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残雪の滴りが、キラキラ輝いて…
コンニチワって、ハクサンコザクラがささやいているようでした。



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ほんの5㎝足らずの背丈のハクサンコザクラたちが、風に吹かれていっせいにおしゃべりを始めたみたい。



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だんだんと、駒の小屋が遠ざかっていき、大草原の中の小さな家のように見えます。
片側からは、燧ケ岳の猫の耳が覗いています。クロちゃんも言っていたけれど、ほんとメルヘンの世界です。



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こうして、わたしたちは昨年に続き、2度目の会津駒の山頂を踏みました。
山頂から見る駒の小屋は、周りを山々に囲まれた緑の稜線に佇んでいました。



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熊笹に覆われた山頂から、中門岳へ続く稜線へと降りて行きます。



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沢山のイワイチョウの葉が生い茂る稜線の道。来週あたり、この辺はハクサンコザクラとイワイチョウのお花畑になるでしょう。




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夏空の深い深い青、天空へと続く道です。



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みんなして、可愛いね♪ 気持ちいいね♪ を代わる代わる呟いては、しゃがみこんで花々を愛でます。


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はるかちゃんが撮っているのは、



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かわいいこのこ(^^)



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おじーが、撮っているのは



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純白のこのこ、かな?



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咲き始めたばかりのイワイチョウさん(^^)



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オトギリソウも咲き始めました。花の季節は駆け足で進んで行きますね。



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わたしたちは、中門岳は翌朝に回し、ここでおじーとこうへいちゃんと別れて戻ることにしました。

若い二人に、ずっとわたしたちのお守りをさせては気の毒だものね。
と、姉さん二人の粋なはからい?でもあるのです。(笑)


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誰もいない稜線を仲良く歩いていく二人。
山々に抱かれて、風に癒されて、二人はどんな話をしたのでしょう?
中門岳の、天上の池塘は、きっと美しい水面に二人の姿を映してくれることでしょう。
わたしたちは二人の後ろ姿を見送りながら、会津駒ケ岳の山の神様の慈愛に守られているんだなぁと思うのでした。


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さて、姉さん二人は、会津駒ケ岳を巻いて駒の小屋へと戻って行きます。
稜線には咲き始めたハクサンコザクラが風に揺れています。
「はるかちゃん、本当に、ハクサンコザクラの咲く頃に来れたね。ありがとう。」
『しーちゃんと一緒に来れて、本当に良かったよ。ハクサンコザクラ可愛いよね!』



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駒の小屋が見えて来て、だんだんと近づいてきます。



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そして、わたしたちは、夏空を映し込んだ駒の大池の畔に佇み眺めます。



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湖面を渡る風が見えます。



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池の畔りに座り、わたしたちは、ゆっくりと話し始めます。
実は、わたしは今回、いろいろな事が重なり心配事がありました。
駒行きを諦めようかとも思いましたが、『しーちゃん、行こう!』とはるかちゃんが背中を押してくれました。

はるかちゃんも、また、高齢のお父さんの健康が危ぶまれることがあり、大きな心配事を抱えていました。
はるかちゃんは、『父の具合も落ち着いているので、わたしは行こうと思います。駒に行けば、元気を貰えると思うから。』と参加を決断したのでした。
はるかちゃんが行くなら、わたしも行こうと。そう思えました。


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『しーちゃんを、無理に誘ってしまったんじゃないかと後悔していたのよ。』と、はるかちゃん。
「そんなことないよ。お陰でこうして、ここに来れて感謝しているよ。来て本当に良かったよ。」と、わたし。
『しーちゃん、良かったら、聞かせて…』はるかちゃんが、優しくそう言ってくれて、わたしは想いを話し始めました…。



駒の大池は、青い空を映して静かに澄み、風がさざ波を立てて渡っていきました。
遠くの山並みは淡く霞み、空の青に溶け込みそうでした。
ハクサンコザクラの花の間を飛ぶハナアブが、微かな羽音を立てて、ふと目を落としたシダの葉の上でゴマダラカミキリが遊んでいました。


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どれだけの時間が経ったでしょうか。
涙を浮かべながら親身になって聞いてくれたはるかちゃんの優しさと、駒の大池の青さが、わたしを泣かせました。
そして胸のつかえがすーっと消えて行くような気がしました。
空と大地との間で、寄り添ってくれた優しい友の心が、わたしを包んでくれたのでした。



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ふと、気づくとおじーとこうへいちゃんが帰って来ました。
『帰ってきたら、姉ちゃんたちが、お池のほとりでちょこんと座っているのが見えたよ。
何だかとっても小さくて子どもみたいで可愛かったよ♪』とおじーが笑いました。

『おじー、こうへいちゃん、お帰り~♪中門岳は綺麗だったでしょ、楽しかったかい?』
「わたしたちも、凄くいい時間を過ごしたんだよ。さぁ、ご飯にしようか?」
『わーい!!お腹減ったね。ごはん!!ごはん!!』
わたしたちは、池のほとりのベンチで夕飯の準備を始めました。




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おじーのザックから出てくる食材の数々(^^)おじー、重かったろうね。ありがとうね。
夕飯のメニューは、野菜たっぷりラーメン(^_-)vと、牛タンハムがたっぷり入った贅沢サラダ(*^_^*)

はるかちゃんとわたしは、どんなメニューにしたらよいのか思い浮かばず、全ておじーにお任せでした。
おじーは忙しい中、メニューを考え買い出しも引き受けてくれました。
本当に頼りになる娘です。わたしたち母さん二人は、娘の指示に従ってお手伝い開始です。
と言うか、野菜を切ってくれたのははるかちゃん、ドレッシングを混ぜ混ぜしたのは、こうへいちゃん。
野菜ラーメンを作ってくれたのはおじー。あれ?わたしは何をしたんだろう? 思い出せないぞ?
なんだか、わたしは写真を撮るだけで、何にもしていなかったみたいなのでした~^_^;
あっという間に出来た美味しい食事を食べただけの人でした。みなさん、ほんとすみません<m(__)m>



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いただきまーす♪ とっても美味しいラーメンに舌鼓!!
牛タンハムのサラダは、おじー特製の梅ドレッシングでさらに美味しくて絶品でした。
おじーとこうへいちゃんは、自分たちで野菜作りに挑戦していて、目下試行錯誤で勉強中なのです。
この梅ドレッシングもおじーが漬けた梅干の梅酢とオリーブオイルで作ったものだそうです。

そこへ駒の姉さまが、手作り春雨サラダと、ワインを持って差し入れに来てくれました。
ちゃんとワイングラスも用意してくれて気分満点!!天空バルのソムリエみたいです。


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わたしたちは、グラスを片手に、乾杯!!!ふたたび駒の小屋に来れたことに乾杯しました。



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そして、会津駒ケ岳に、乾杯!!
とっても美味しいワインでした。駒の姉さま、心づくしをありがとう。そしてご馳走様でした(^^)♪



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わたしたちが、談笑していると、夕陽が沈み始めて最後の光が駒の大池に届いていました。



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「ちょっと、夕景を撮ってくるね。」 『うん、行ってらっしゃい。』
わたしはカメラを片手に駒の池をぐるりと回りました。わたしの影法師が巨人のように伸びます。



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ハクサンコザクラたちは眠りにつく前に、夕陽の暖色に輝きました。



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大池の周りに続く木道をゆっくりと歩きます。



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夏空は、まだ青くて、いつまでも明るいのでした。



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頬をかすめては吹いていた微風もいつしか止んで、湖面は鏡のように凪いでいました。



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駒の小屋が大池に映り込んで、美しかったです。
静かな景色に、「ああ、来てよかった…」と、胸がじーんと震えました。


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池のほとりの梢で、カヤクグリが綺麗な声で囀りながら一日の終わりを告げていました。



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西の空がほんのりとバラ色に染まり、何とも言えない穏やかな夕暮れでした。



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冷えて来たね。そろそろ小屋に入ろうか。
わたしたちは、急いで後片付けをして、暖かな小屋へと引き上げることにしました。



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小屋にはいくつものランプが灯り始めていました。



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受付の棚の上にも…



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柔らかな灯影が、あたりをほんのりと照らします。



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床にも、ランプが並んで燈っています。



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階段にも、部屋にも、ランプの灯火が揺れて、ノスタルジーの世界です。
温もりと懐かしさと優しさと…鼻の奥がツーンとしてくるのはなぜでしょうね。


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『消灯時間まで、少し間があるから、お茶を入れましょう…』と、駒の姉さまが言ってくれました。
はるかちゃんとわたしは、おじーとこうへいちゃんを呼びに行きましたが、二人は既に夢の中でした。疲れたんだね…おやすみ。


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ヤカンがしゅんしゅんといって、姉さまが、カップにお茶を注いでくれました。
はるかちゃんと、わたしと、姉さまと兄さま、何を話したのだったでしょう…
両手で、暖かなカップを包むようにして、しみじみと話したり、笑ったり、静かな良い時間を過ごしました。

やがて、消灯時間になりランプの灯も消えました。
兄さま、姉さま、特別な素敵な時間を作ってくださってありがとうございました。
お二人が、駒中さんたちから慕われている理由が判ります。
おやすみなさい。


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そして、はるかちゃんと、わたしは寝る前にもう一度、外に出ました。
漆黒の夜空には無数の星々が輝いていました。
見上げるとどこまでも、どこまでも高く澄み渡り、無窮の宇宙に吸い込まれていきそうでした。
あまりに星の数が多すぎて数えるほどしか星座も見つけられませんでしたけれど、美しい夏の夜空を目に焼き付けました。


星空撮影はしませんでしたけれど、はるかちゃんと一緒に見たこの星空をわたしは忘れないと思います。
『しーちゃん、綺麗な星空だね…』 「うん、吸い込まれそうだね…」

夏の星座が、わたしたち二人を、そして、駒の小屋で眠るおじーとこうへいちゃんをそっと見下ろしていたのでした。

長くなりましたので、その3へ続きます。

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by kazematikado | 2014-09-27 01:09 | 山と森 | Comments(4)
Commented by なみちゃん at 2014-09-28 23:47 x
ご無沙汰してます
すごく壮大な風景の中に
しゃがみこんで小さな花を見つめるメンバーの方々
その対比がとても微笑ましくて…
ランプの灯り、不思議な温かさですね
青々とした駒ケ岳、もうじき白銀の世界になるなんて信じらない
Commented by よしころん at 2014-09-30 06:53 x
ねえちゃま、おはよう♪
今年は見られなかった駒のコザクラ、見せてもらってありがとう^^
姉ちゃまのていねいな目線で見たたくさんの可愛いこちゃんたち。
今ごろは冬支度だね。
金色に輝く駒に思いをはせています。
Commented by kazematikado at 2014-10-02 10:40
なみちゃん、ご無沙汰しています。コメントありがとうございました。
本当に壮大な風景でしたよ。そして、その中に咲く小さな花も、その風景の一部なのかもしれません。
このメンバーは、ピークハントと言うよりも、その自然に抱かれて、一体となっていることを心地よいと感じる仲間たちなんです。
ゆっくりと時間をかけて…そんな山の過ごし方も良いかなぁと思います。
ランプの灯りは、本当にしみじみしますね。
今は、紅葉真っ盛りでしょう。今年はより美しい紅葉だそうですよ。

奥多摩が紅葉する頃、みなさんとまた歩けたらいいなぁと思ってます。
ティールームのカツラも色づき始めたことでしょうね(*^_^*)
Commented by kazematikado at 2014-10-02 10:45
よしこちゃん、おはよう(*^_^*)コメントありがとうね。
やっと、書き終えたよ。相変わらず長くて困ったものだよね(笑)
なんとか、秋の大人の遠足には間に合ったけれど…
お天気予報が微妙だね。晴れ女パワーで何とか晴れてくれるといいね。

去年みんなで登った、金色に輝く会津駒、わたしも想いを馳せています。


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