2014年 10月 07日
ボランティアガイド講習(2回目・ハイキングチーム) 2回目の講習は、個人的に何度も足を運んだ馴染みの森、御岳山のロックガーデンでした。 今回、先輩ガイドさんと御岳山ビジターセンターの所長さんでもあり、御岳山の宿坊の御師(神職) でもあるkさんが講師をしてくださいました。 御岳山頂駅、am10:00の集合、わたしは9時には御嶽駅に降り立ちました。 御岳大橋から多摩川を覗くも、川沿いの木々の紅葉は、まだ、始まっていない様子です。 バスを乗り継ぎ、ケーブルの滝本駅へ。 御岳山の表参道の入り口に佇むカツラの巨木にご挨拶。ほんの少し色付き始めていました。 ケーブルを利用せずに、1時間ほどかけて、この表参道を登ることも可能です。 でも、行きは、ケーブル利用で参りましょう。 先輩ガイドさんからは『ガイドを目指すからには、表参道を登るぐらいの心意気が無いと』と、笑われました^_^; 「はい、でも時間がないので行きは、ケーブルを利用させていただきます」(笑) そして、あっという間に山頂駅に着きました。 山頂駅前広場の白樺は、驚くほど実を付けていました。今年は豊作でしょうか? 全員が揃い点呼をとった後、準備体操を行いますが、体が驚くほど固くなっていることに気づきます。 怪我を防ぐために準備体操を念入りにするのは大切な事だと思いました。ガイドの心得①ですね。 そして馴染みの道を神社に向かい歩き出します。木漏れ日に木々の影が黒々と参道に落ちます。 ノコンギクが咲き出していました。今季は野菊の種類を覚えたいといがり先生のハンディブック持参です。 ドクゼリ(たぶん)の蕾が開き始めました。 講師のKさんから『この場所が、御岳山、大岳山、奥の院の山頂が並んで見える唯一の場所』だと教えてもらいます。 ちょっと木々の葉が邪魔ですが、右が奥の院、真ん中が大岳山、左端が御岳山だそうです。 この写真では、きっと判らないですよね^^; 毎年トリカブトが咲く道です。 樹齢1000年と言われるご神木の神代欅、その雨露にはムササビが住むと言われています。 その根元には、毎年秋海棠の花がたくさん咲きます。 みなさん、神代欅をパチリ そして、御嶽神社の石段前に着きました。まず、石段の横には紅い小さな社が祀られています。 これを疱瘡社(ほうそうしゃ)と呼び、御岳山の神聖な領域に疫病が入らないようにと護っているのだそうです。 江戸時代に祀られたそうで、中には紅い幣が納められているそうです。 次に大鳥居が建っていますが、全国的にも珍しい檜が原木のまま使われているそうです。 このような白木のままの鳥居は珍しいのだそうです。 次に現れる山門でも詳しい解説が、まず、山門に彫刻されている鳥は水鳥で、火災から神社を守るとされているそうです。 また、垂木と呼ばれている屋根の下の角材の間隔が狭くて本数が多いほど、格式が高い神社なのだそうです。 御岳山は山岳信仰の山で、特に多摩川流域から、御岳山に詣でる御岳講と呼ばれる行事が古来より、盛んに行われていて現代でも続いているそうです。 参道には、様々な講が寄贈した石碑が立ち並んでいます。 こうした講で訪れる人々が宿泊するのが、参道わきに点在する宿坊で、代々御岳神社の神主さんが御師を務めているのだそうです。 戦時中も供出を免れた、青銅製の山門(それでも上部は一部供出したそうです) 平成29年の酉年の式年大祭に向けて、石段の修復作業がほぼ完成したそうです。 新しい石段には、隅鬼の姿も。 青梅石の貴重な石段は、補強され一部残されています。 そして、昔、この石段を作るために麓から思い石材を運んだ馬がここで倒れて亡くなったので、 その霊を供養するために、立派な馬頭尊を建立したそうです。 こうして貴重な解説を聞きながら、武蔵御岳神社へと着きました。 この拝殿も修復作業が終えて、美しく生まれ変わりました。 拝殿の裏には本殿の他、いくつもの社があります。 本殿 御岳神社の守護神は日本狼なのだそうです。 その事は古く日本書紀に記載されているそうです。 日本武尊が東征の際、この御岳山より西に進もうとして道に迷った時、白い狼が現れ道案内をしたそうです。 日本武尊は、その狼に大口真神として,この御岳山に留まり、魔物を退治するよう命じたのが由来で古来より 狼はお犬様と呼ばれ親しまれたそうです。 本殿のお犬様は、何だか可愛い子犬風 拝殿の裏手の敷地は玉垣内と呼ばれ、かつては立ち入り禁止の神聖な場所でしたが現在は拝観することが出来ます。 徳川幕府によって改築されたという、いくつもの小さな社が並んでいます。 そして、それぞれに狛犬がついているのですが、中にはイノシシもいたりしてユニークです。 徳川家康を祭る東照宮は何故か、狛犬がイノシシです。 大口真神を祀る社 なかなか、カッコイイ狛犬です。 一番、古そうな社です。彫刻が素晴らしいです。 こちらの狛犬も精悍で強そう。 そして、日本最古のお犬様=狼は、この狛犬だそうです。 とても小さくて、でもいかにも古めかしくて由緒ありそうです。 片隅の石碑群の中に、何故か草に埋もれるように立っていました。 相方の狛犬は無残にも首がもがれてしまったそうです。 この武蔵御岳神社では古来から伝わるたくさんの神事があるそうで、その中の一つにお正月3日に非公開で行われる 太占神事(ふとまにしんじ)というのがあるそうです。 この日のために、用意された鹿の肩甲骨を焼き、骨に入ったヒビの形で、その年の収穫を占うのだそうです。 この神事は、毎年脈々と受け継がれ行われてきましたが、全国でも武蔵御岳神社と、群馬の貫前神社の 2社だけとなった貴重な行事だそうです。 地面に絵を描きながら説明をされるKさん。説得力があります。 とても神秘的な占いですね。太占(ふとまに)という言葉も、何だか謎めいていて興味をそそられました。 太占のお守りも数量限定で販売されているのだそうです。そのポスターです。 最古のお犬様の傍らには、今年最後のレンゲショウマが咲いていました。 今年もなんとか逢うことが出来ました。やっと逢えたね…という感じで嬉しかったです(*^_^*) 御岳山の宝物殿には、畠山重忠の石像があります。 さてここからは、山道を通りロックガーデンへと向かいます。 晩夏や初秋の野草たちがひっそりと咲いていました。 まずはキバナアキギリ、このうす紫の細い管を触るとだんだん縮むのだそうです。 へえ~!!おもしろい!!初めて知りました。 カメバヒキオコシ、好きな花ですがまだ咲き始めでした。 冬になると、この茎にシモバシラが出来る野草だそうです。 カシワバハグマ オクモミジバハグマ ハグマとは、お坊さんが持つ房に花の形状が似ているのでそう言う名前が付いたそうです。 晩夏の名残りのツリフネソウ タマアジサイ、こちらも夏からずっと咲き続けています。 微かな谷風にも揺れる…大好きなマツカゼソウはまだ蕾でした。 イヌショウマ、こちらもまだ蕾でした。 登山道の端にある大きなイタヤカエデの巨木 『この樹を境にして、ぴったりここから下は広葉樹の森になります。』と、kさんが解説されていました。 とても魅力ある語り口に、みんな思わず引き込まれます。 幹に木漏れ日が当たって、チロチロと燃えているようでした。 斜面に斜めになった体を支えるために、背中が逞しく成長した幹、このことをミネバリと呼ぶそうです。 明るい広葉樹の森に、透過光で指す光を受けながら、みなさん歩いて行かれました。 長くなりましたので、続きます。<m(__)m>
by kazematikado
| 2014-10-07 00:54
| 山と森
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