人気ブログランキング | 話題のタグを見る

風街角

sion920.exblog.jp
ブログトップ
2017年 07月 23日

神戸岩憧憬

青紅葉

最近、グリーンカーテンというけど、これぞまさしくグリーンカーテンだと思う。
真夏の燦々と降る日差しを遮って、木洩れ日と言う名の素敵な光に変えてくれる。
渓流沿いの涼やかな風の通り道であればなおさら… 
ゆらゆらと揺れるしなやかな枝も、赤子の掌のようなもみじの葉も、

葉擦れさやけき… 早瀬 踊る光に… ふっと青葉城恋歌を思い出す。

神戸岩憧憬_b0246693_00364952.jpg

ユクノキ

数年ほど前、日原を歩いていた時、遠くの森の中で、いままで見たこともないくらい真っ白に咲く花を見た。
一緒に歩いていた、森の案内人ともいえる友人に訪ねたが、やはり、初めて見た花だという。
川向うの深い森の中だったので、双眼鏡で確かめてみたら、どうもマメ科の花らしかった。
翌日、その友人からメールが入っていて、日原の古老に尋ねたところ、あの樹はユクノキという名前だという。

今年は、このユクノキが奥多摩のあちらこちらで目に付く、日原の友人に聞いても、こんなに咲く年は珍しいそうだ。
植物写真家のいがりまさし先生のHPで検索してみたら、枝一杯に白い花が咲くので「雪の木」がなまってユクノキとなった
語源説があると書いてあった。フジの花に似ることから、ミヤマフジキともいうそうだ。




神戸岩憧憬_b0246693_00370104.jpg


そして、この切り立った2つの岩峰を神戸岩という。その昔、山岳部員だった頃、キャンプに来たことがった。
その頃は若かったから、先輩に登れる場所があるから登ってご覧と言われて、岩登りの真似事をした。
結構、一気に登った記憶はあるが、その後一度も来ていないから、今は、どこから登ったのかも判らない。
キャンプした場所もどの辺りだったかも定かでないけれど、このそそり立つ岩の形だけは覚えていたのだった。



神戸岩憧憬_b0246693_00393632.jpg


苔生した渓谷には、透き通るほど清らかな流れが巡っていた。


神戸岩憧憬_b0246693_00380860.jpg



神戸岩憧憬_b0246693_15355810.jpg





神戸岩憧憬_b0246693_00372222.jpg




神戸岩憧憬_b0246693_00374802.jpg


滴るような緑は流れにもその色を映して、水面を染めているようだった。


神戸岩憧憬_b0246693_00391601.jpg





神戸岩憧憬_b0246693_00392714.jpg



流れの浸食が岩をくり抜き、この先は洞窟のようになっているのだった。

神戸岩憧憬_b0246693_00394692.jpg



それにしても、なんて清らかな水なのだろうか?何十年経っても変わってはいないのが素晴らしい。


神戸岩憧憬_b0246693_00403414.jpg


神戸岩憧憬_b0246693_00404812.jpg


あの頃は、たしか無かった鎖が付いていた。第一、遊歩道があったのかさえ記憶にない。


神戸岩憧憬_b0246693_00414437.jpg


神戸岩憧憬_b0246693_00424998.jpg



神戸岩憧憬_b0246693_00432726.jpg
 

それにしても澄み切った清浄な流れだ。


神戸岩憧憬_b0246693_00420012.jpg



神戸岩憧憬_b0246693_00415222.jpg




神戸岩憧憬_b0246693_00434803.jpg


ホタルブクロの蕾が今にも開きそうだ。


神戸岩憧憬_b0246693_00510271.jpg




ムラサキシジミのブルーにうっとりした。



神戸岩憧憬_b0246693_00511187.jpg




アオイトトンボかな?


神戸岩憧憬_b0246693_01082846.jpg




キツリフネの小さな花が咲き出すと夏だなぁと思う。
月夜に浮かぶ夢の小舟に見えるのだけど…



神戸岩憧憬_b0246693_01105943.jpg





ただ一つの夢に向かって漕ぎ出したがっていたあの頃、
思いがけず、一途だった遠い日を思い出したのだった。



神戸岩憧憬_b0246693_15284691.jpg



by kazematikado | 2017-07-23 17:03 | 山と森


<< いよいよ獅子舞の季節      合歓の花咲く頃 >>