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2017年 07月 06日 ( 1 )


2017年 07月 06日

川苔山 考

川苔山は奥多摩の山域において、とても人気のある山の一つです。
その人気の理由として多彩な登山ルートを取れるという事が 挙げられると思います。
また、コースによっては渓谷や滝を有し変化に富んでいて春夏秋冬楽しめる山でもあります。
スミレをはじめ、花の種類が多く、それも魅力の一つです。
展望はあまり無く、どのルート取りをしてもロングコースになりキツイ山でもあるのですが
やはり訪れる人が絶えない山なのです(*^_^*)


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わたしは、とくに百尋の滝を絡めたコースが好きで、いままでに7~8回登っています。
最近では頂上に登らず、百尋の滝の往復で満足している事が多いです。
今回はガイドのイベントの下見ですので、ちゃんと頂上を踏みましたよ。
日原側の川乗橋バス停から、林道を詰め細倉橋から登るこのコースは、登山道の崩落などで
しばらく通行止めになっていましたが、修復され、昨年の秋から通行可能になりました。
このコースの魅力は、畦畔沿いの登山道を高巻きに歩くので、いくつもの小滝や、青々とした釜などを
眺め、また時々、沢に降りて澄んだ流れやせせらぎの音を聞きながら登れることだと思います。
特に今の時季は、眩しいほどの新緑に、全てが緑色に染まるかのようです。



水辺の緑も美しい

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最初に現れる大きな滝は、足場も悪く撮ることが出来ませんでしたが、
大変迫力のある大きな滝です。
次に現れるのが、この長滝と呼ばれる滝です。
水流でえぐられた空洞になった大きな岩盤を一気に流れ落ちます。
丁度、木漏れ日が射しこんで、虹が生まれていて美しかったです。


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高巻きに辿る登山道はところどころに木の橋が架けてあります。
特にこの木橋は、小滝の真上を渡っていて、ここを渡る登山者を入れると絵になります。
この日は下見登山なので歩きながら撮る写真なので、じっくり考える暇も無く…
奥の光の当たる部分が飛んでしまいました。あ~あ、露出を失敗しています^_^;
その瞬間に、ビシッと露出を決められるようにならなくてはダメですね。


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橋の上から釜になった流れの深い碧を撮りました。新緑の映り込みも美しいです。


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倒木が苔生して、緑の谷に同化している。きっと何十年もの年月を経ている事だろう。


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大分高度を増し、谷が低く眼下に眺められるようになる。
木の間越しに、いくつもの小滝が連続していることが判る。


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渓流からは、絶え間ない瀬音に乗って、ミソサザイの高らかな囀りが聴こえてきます。
頭上からは、カラ類に混じって、時折、オオルリの囀りも聴こえてきて6月の森は賑やかです。


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時々、スポットライトのように、初夏の強い光が射してきます。
右の岩の上にある木の葉が光って綺麗だったのですが、
望遠レンズを持っていなかったので、こんな感じにしか撮れませんでした。
良い被写体だと思ったのですが…構図とかも考える暇も無く残念です。

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いったん、川に降りて、流れの岩に渡された木橋を渡ります。
台風などで増水すると、この橋が流されてしまったのを時々目にします。
この谷は、楓も多くて、秋はさぞ綺麗だろうと思うのですが、そう言えば
春と初夏と晩秋と厳冬期には来ていますが、秋に来たことがないことに気付きました。
今度は錦秋にも訪れてみたいです。


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苔生した沢沿いには決まってウワバミソウも群生しています。


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ここから、いったん沢を離れ登り返して山中を巻いて行きます。


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しばらくは静かな山道ですが、だんだんと滝の瀑音が聞こえて来て、やがて
目の前の木の間越しに百尋の滝が見えてきます。



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いったん登山道から離れ、滝壺に下りて行きます。


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いくつもの水流が岩を駆け落ち、飛沫を飛ばしています。
あたりはマイナスイオンがいっぱいです。



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滝壺の水面をもう少し入れて撮りたかったです^_^;

この滝は以前は、この下部にもう一段の滝があり、二段の優美な滝でしたが
1997年3月側面で大崩落があり、滝の下段部分が完全に土砂で埋まってしまいました。
わたしは、その崩落の2年前の5月に小4年生だった次女を連れて初めてこの滝を訪れました。

うろ覚えなのですが、当時は、下段の滝側から上段の滝まで登れるルートがあったように思います。
そして、下段の滝は、滝の裏側に入り込んで滝を見ることが出来たように思います。
当時は写真を撮っていませんでしたので、おぼろげな記録だけですが…

新聞に大きく写真入りで載った崩落のニュースを知って、とても驚きました。
あの美しい滝が無残にも土砂に埋もれていて残念でたまりませんでした。
その後、崩落の危険性が無くなったとして、百尋の滝からの登山道が再開した時、
真っ先に、見に行きましたが、滝への降り口にはトラロープが張られ立ち入り禁止になっていました。
自己責任で、滝が良く見える場所まで降りてみましたが、左手の崖が崩落したらしく
おびただしい土砂や大岩が下滝を完全に押しつぶし、上滝の滝壺まで埋まっている感じで、
木々の緑も消え失せあの美しい百尋の滝は見る影も無くて、悲しくなりました。
荒涼寂寞と化した姿に自然の猛威というものを垣間見た思いで、とても恐ろしく思いました。

その時は、もう、元には戻らないだろうと思いましたが、数年後に訪れると、なんと
降り積もった土砂がだいぶ流されて、大岩は残っているものの滝壺と流れが戻っていました。
まだまだ、微かな流れでしたが、自然の偉大さにただただ感動しました。
20年の年月が経ち木々の緑も蘇り、今、上滝は元のままの美しさを取り戻しています。
下滝の流れも、これから気の遠くなるような年月を過ごしたら蘇るのかも知れませんね。
自然て、やはり偉大です。わたしはもう見れないと思いますが下滝が蘇って欲しいと願っています。



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百尋の滝を後にして、急峻な道を登り上げて行くと、火打ち石谷に出ます。
緑濃い谷、まるで緑のシャワーを浴びているかのようでした。


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水面に映りこんだ緑

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ホウの大きな白い花が揺れ、サラサドウダンの可愛いらしい紅色の花が零れてる
見上げればハウチワカエデの葉が、緑の濃淡を見せて揺れる結葉の季節。
広々とした防火帯の急登を登れば、やがて川苔山山頂です。


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生憎、霞がかかったように、雲が厚くあまり展望は望めませんでした。


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ヤマボウシの花も清楚に咲いていました。


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鳩ノ巣へと下る山道は、展望のない植林帯が続きますが、時々、林床を埋めるように
見事なコアジサイの群落が現れます。


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淡い紫色のちいさな花の集合体、控えめで美しいお花です。


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これだけ咲いていると、辺りはコアジサイの上品で柔らかな香りに包まれます。



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モミジイチゴのオレンジ色の実もたくさん



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クサイチゴの実も赤く結実して、実りある山旅を結んでくれました。


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by kazematikado | 2017-07-06 01:25 | 山と森 | Comments(2)