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風街角

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2014年 07月 07日

杣保の里を訪ねて

先日の女子会で訪ねた吹上菖蒲園で、思いがけない出逢いがありました。
菖蒲園のボランティアで案内人をしている"I"さんは、青梅の菖蒲を育てる人の中でも
草分け的存在で、この吹上菖蒲園が出来た当時からのスペシャリストだと伺いました。

わたしは、その"I"さんと、実はずっと以前から繋がりがあったのでした。
青梅の歴史に関わることが知りたくて辿り着いた"そまのほ"というブログとの出逢いは、
一昨年の事でした。今まで知らなかった青梅の事がたくさん書かれているブログに魅かれました。

そして、"I"さんが、作られている杣保菖蒲園を探してみたいと思って探したことがありました。
吹上菖蒲園の裏山を登ったらどこへ行くんだろう?そんなことを考えて登ってみたらゴルフ場の敷地に
阻まれたり、勝沼城址をあちこち歩いて、師岡神社まで歩いてみたりしましたが探し出せませんでした。
ブログを拝見して天寧寺というお寺の近くらしいと判り、天寧寺の場所を地図で確認したりして
場所の検討は大体ついていたのですが、その後の探索は出来ないままに、いつも山へと向かってしまい
すっかり忘れてしまっていたのでした(^^)

その"I"さんにお逢い出来たのですから、これも何かのご縁です。
わたしは、今年こそ、杣保菖蒲園を探索すべく、まだ未知の青梅界隈へと空色号を走らせたのでした。

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まずは、前回見つけられなかった青梅の古刹 天寧寺を探すことにした。
いままで何度か成木街道を走っているが、大きな伽藍を持つという天寧寺らしき寺社があるようには
見えなかった。

でも、"I"さんは、『この吹上菖蒲園の裏山から天寧寺の山門に出られる。』と教えてくださった。
ということは、森に隣接していると言えるから、成木街道よりも、もっと奥まった所にあるだろう。
行ってみると、斜めに住宅の中に入って行く細い道があった。
『きっと、この道だ!!』と、第6感が閃いた(大げさですね)
案の定、その道を突き詰めていくと果たして森影に隠れるように、ひっそりと門が現れたのだった。


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「やったね!!たぶん天寧寺に違いない。」わくわくする気持ちを抑え、自転車を門にデポした。
杉木立が立ち並ぶ参道を歩いていく。



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まるで、日光の東照宮の杉並木を連想させるような佇まいだ。



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やがて、立派な山門が現れた。

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思っていたよりもはるかに立派なお寺だった。重厚な山門には菖蒲の花が飾られている。
"I"さんの菖蒲に違いない。ここに、菖蒲の花を飾っている"I"さんの姿が浮かんだのだった。


煌びやかな増長天と多聞天が安置されていた。とても美しい像だった。


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わたしは最初、随分綺麗な仁王様だなぁと思っていました。
けれど、天寧寺の山門に安置されているのは増長天と多聞天だと、ブログを読まれたIさんから教えていただきました。

天寧寺の山門は仏教を守護する四天王の南北を守る増長天、と多聞天が仁王に変わって守護しているのだそうです。

Iさんは、青梅の神社仏閣や歴史について広い知識を持っていらっしゃいます。
今後、いろいろな事を教えていただけそうで、とても楽しみです。
Iさん、今後ともどうぞよろしくお願いします。


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中雀門は、美しい曲線の屋根だった。


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中雀門に立って中庭を覗くと、表面の本堂では、ご詠歌を練習する人々がいた。
和尚さんと思われる方が、とても御上手な講話をされていて、その後、美しいご詠歌を歌われた。
仏教の習わしも、何も知らず無知なわたしだが、ご詠歌の声がとても心地よく感じられるのだった。

何だか、こう、五臓六腑に染みわたるような美しい旋律に思えた。
まるで、人の声が、妙なる楽器の調べのように感じられた。
こんな静かな6月の午後、この調べを聴いているのは、菖蒲の花と仏像とわたしだけ…
何だか良い時間を共有させていただいた。



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まるで、母子のようなお地蔵さま

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風知草が風に揺れる手水桶

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楓の赤い新芽が目を引いて…



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池には緑が滴っていた。



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"I"さんの菖蒲が美しい



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遅い午後の陽射しが射しこんで、菖蒲の影も凛として美しい。




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ご詠歌に送られて天寧寺を後にする。
杣保菖蒲園は、天寧寺の向かい側に位置するという"I"さんの言葉を思い出し、向かいの丘陵を眺める。
きっと吹上菖蒲園のような谷戸にあるはず…わたしは、まっすぐに走り出した。

ちいさな水田に入る路地に一叢の菖蒲が咲いていた。
わたしは、ピンときた。絶対ここに間違いないと思う。曲がりくねった路地を入って行くと
古い歴史のありそうな建物が気になった。土塀に囲まれているけれど…なんだろう???

気になりつつもなおも奥へと自転車を走らせていくと、水田の奥に菖蒲の花が見える。


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自転車を止め、谷戸に足を踏み入れる。わたしは、ここだと確信した。
緑に染まる小さな谷戸に、大きな空が広がっていた。
ポツ、ポツと、紫や白や薄紫の花菖蒲が、まるで緑の中に燈る花灯りのように咲いている。


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吹上菖蒲園のような群生ではないけれど、それがかえって情緒的で心に染みた。


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癒される…

谷戸照らし 続く菖蒲の 花灯り


雨落つる なほ麗しや 花菖蒲


秘めし谷戸 想いの丈の 花菖蒲


なんてね、一句 ひねりつつ^_^;



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"I"さんは、万葉植物園も併設されているそうだ。ぐるりと回ってみると


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アサザかな。たぶん。絶滅危惧種だったと思う。



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これは、河骨?



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蓮も咲くのかしら、見てみたい。


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これは、なんという植物かな?

これは、チダケサシと言う名前だと、Iさんと、FB友達の羽鳥さんに教えていただきました。
お二人さん、ありがとうございました<m(__)m>

「チダケサシ」と言いアスチルベの仲間です。
 名の由来は、花が終わると花茎が固くなります。乳茸(ちだけ)という茸をこの茎に
 刺して持ち帰る風習があったことから命名されたと言います。(Iさんより)

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綺麗な薄ピンクのお花。


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ヤマアジサイも色とりどりに。



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おや?ハナムグリ



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こちらは、ラミーカミキリ?



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虫たちの楽園でもあるのかも。
"I"さんの菖蒲園は素晴らしい菖蒲園でした。
そして、菖蒲園の先には魅力的な湿地がずっと続いて、どうやら永山丘陵へと続いているようでした。
青梅の森と書かれた森。いつか、この先を歩いてみたいとそう思いました。


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by kazematikado | 2014-07-07 17:12 | 里山


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